Oct 14, 2010
ユーザーの交流やレンタルサーバーに
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前任者に「ペテン師」と呼ばれた男と自衛隊を暴力装置と言い放った「暴言常習者」との内ゲバを見せられるのは、いやはやたまったものではない。
菅直人首相の退陣時期をめぐる首相と仙谷由人官房副長官の暗闘のことである。政治の惨状に悄然(しょうぜん)とうなだれる国民を尻目に、2人はひたすら元気に角突き合いを続けている。
「首相を支えるべき官房副長官が早期の退陣を迫り、新しい政治の枠組みに向けて奔走するなんて不思議な光景だ…」
首相経験者の一人はこうあきれて苦笑する。
確かに、退陣を口にしながら、延命を模索する菅首相はみっともない。だが、首相に引導を渡した返す刀で鳩山由紀夫前首相、民主党の小沢一郎元代表も含めた「トロイカ」3人に一線を退くよう求めた仙谷氏も「共同正犯」(西岡武夫参院議長)であるのは間違いない。
◆完璧な「上から目線」
「決然と生きる」
首相は11日に岩手県釜石市のボランティアセンターを視察した際、被災者に向けた寄せ書きにこう記した。被災者やボランティアをねぎらい励ますべき場面で、つい自分の心境を書いてしまう。仙谷氏らによる「菅降ろし」に、いかに対決するかしか頭にないのだ。
一方の仙谷氏の言動もあざとい。官房副長官として官邸内部にいるにもかかわらず、このところ盛んにメディアを利用して首相退陣論を発信している。
11日のBS番組では「無理に頑張り抜くと本人のためにも良くない」と述べたが、もはや完璧な「上から目線」だ。直接首相に諫言(かんげん)するのをあきらめ、からめ手から真綿で首を絞めるようにじわじわと包囲網を狭めている。官房長官として身近で首相に仕えてきただけに、首相の無能さや資質のなさを誰よりも実感しているのかもしれない。
だが、それならばもっと早い段階で退陣に向けて動くべきだった。昨年9月の中国漁船衝突事件で首相が中国の圧力に簡単に屈し、超法規的に中国人船長の釈放を決めた時点で、宰相失格であることは隠しようがなかったではないか。
◆あわよくば自分が?
仙谷氏の支えもあって、首相はその後も居座り続けて現在に至るが、その間、「大風呂敷」を広げるばかりで何一つ実績らしい実績はない。だらだらと国民に迷惑をかけるだけの無為徒食の日々を送ってきた。
「次の民主党代表は民主党が決めることだが、仙谷首相だけは絶対にだめだ。官房副長官になったことさえ許されない」
自民党の山本一太参院政審会長は13日の記者会見でこう強調した。仙谷氏の脳裏に、菅降ろしで「あわよくば自分が…」という思いがよぎるとしたら、参院で問責を受けた身であることをかみしめるべきだ。
「(首相には)潔さ、勝負勘は足元にも及ばない」
仙谷氏は昨年6月9日、菅内閣発足翌日の記者会見で首相をこう称賛した。見込み違いもいいところであり、自身の不明を深く恥じ、トロイカと一緒に政界の一線から退場したらどうか。(阿比留瑠比)
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■満開の姿、想像してみて
5月28日にまかれたヒマワリの種はすでに小さな双葉が幾百も芽吹いている。東日本大震災で被災した東京電力福島第1原発から北西へ40キロ余り離れた福島県飯舘村にある1ヘクタールの畑。ヒマワリは土壌中にある放射性セシウムを吸収する性質があるとされ、農林水産省などが除染へ向けた実証試験を行っている。
原発事故により村は全域が計画的避難区域に指定され、村民6500人の8割が離村した。ヒマワリ畑のそばに住む電子機器メーカー勤務、青柳敏雄さん(55)夫婦も近く隣接する川俣町のアパートへ移る。
「夜、布団へ入ると『なぜ出ていかなければならないのか』ということばかり考える。『もう二度と戻ってこられないのではないか』と不安が頭をよぎる」
青柳さんは自身の心の区切りについてこう述べた。
「引っ越しが一つの区切りとは思うが、決して大きな意味ではない。国が『村にはあと何年、何十年は住めない』と示し、財産を補償すると発表すれば、現在よりは区切りがつくかもしれない。だが、そうなると故郷をあきらめることになる。やりきれないと思う」
◆原発拒否した町
福島第1原発がある町の隣に、かつて原発建設を拒否した町がある。人口約2万人の浪江町。昭和43年、東北電力が「浪江・小高原子力発電所」の建設を計画した。隣接する小高町(現南相馬市)にまたがる太平洋岸に4基を造ろうとしたが、地元住民の20年以上に及ぶ反対運動で頓挫している。
原発がある自治体には多額の電源三法交付金が入るが、拒否した浪江町に入るのはけた違いに少ない。ところが今回、放射性物質は町へ容赦なく降り注いだ。町民の男性(56)は二本松市の避難所の体育館で「俺たちは原発難民となり、生活が壊れてしまった。3カ月たっても将来が見えない」と話す。
原子力発電環境整備機構の河田東海夫(とみお)前理事(66)=原子力工学=は先月24日、国の原子力委員会で、セシウム137による土壌汚染の濃度が一部の地域でチェルノブイリ原発事故に匹敵するとの分析結果を示した。福島第1原発から浪江町、飯舘村など北西方向へ約600平方キロにわたり、チェルノブイリ事故で強制移住の基準となった1平方メートル当たり148万ベクレルを超える地域が広がっている。これは東京23区の面積に相当する。
河田氏は「住民が帰還し生活を取り戻すためには、大規模な土壌修復計画が不可欠だ」と指摘する。
◆「気持ちの問題」
飯舘村では4、5年前から、子供の健全育成のためにヒマワリを育ててきた。子供たちは毎年夏になると黄色いヒマワリを写生した。青柳さんは「今年はヒマワリの意味が全く変わってしまった」としつつ、「よい試験結果が出て、早く故郷へ戻れるめどがついてほしい」と期待を口にした。
全国で今、被災地へヒマワリの種を送る運動が広がっている。ヒマワリが一歩を踏み出すための力を与えてくれるかもしれない。
飯舘村から北へ170キロ離れた岩手県陸前高田市。今月4、5両日、津波で海水につかった田畑を再生しようと、「塩害対策の会・タネっこをまくべあ」という地元のグループが15ヘクタールにわたりヒマワリの種をまいた。ボランティアや住民ら延べ500人が参加した。
発起人の製材業、村上富夫さん(63)は「放射能を吸収するなら塩分も吸い上げるだろうと始めたが、本当は気持ちの問題なんだ」と話し、がれきの残る田畑を眺めてこう言った。
「今年の夏、満開に咲いたヒマワリを思い浮かべてみてよ。心が躍るよ。実際、種まきが終わったころには、みんなの笑顔が大輪のヒマワリのようだった」
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